ない借金返済|主文 原告らの請求を棄却する。

借金返済の割合にであったA(以下「A」という。」
24,29
経緯
郡山


郡山市長であったAは,平成15年7月16日,平成17年4月の薬学 部開設を目指していたB大学に陳情書を持参して,同大学薬学部設置の誘 致を行った。
(乙17) 郡山市は,平成15年8月18日,郡山市議会議員に対し,同大学薬学 部誘致について,「B大学「薬学部」設置基本計画」(乙10の3)を配 布するなどして,説明会を行い,翌19日,同大学とともに合同記者会見 を行った。
イ郡山市は,同大学に対し,同大学薬学部設置用地として,市有地である 郡山市ab丁目c番d宅地4772.85平方メートル及び同市ef番g宅地 1512.79平方メートルの両土地(以下「本件土地」という。
)を無 償貸与するため,本件土地上の郡山市の普通財産である別紙物件目録記載 の建物及び附属建物(以下「本件建物」という。
)を廃棄し撤去すること とし,同年9月10日,本件建物の解体工事等に要する経費として,役務 費94万4000円及び工事請負費3900万円の合計3994万400 0円等が計上されている「議案第120号平成15年度郡山市一般会計 補正予算(第2号)」を郡山市議会に提出し,同月26日,可決成立した。
(乙18) 3 郡山市財務部管財課長Cは,同月26日,本件建物を撤去することにつ いて,普通財産の廃棄として決裁を行った。
(乙29の2) 郡山市は,同年10月14日,株式会社D工務店との間で,請負代金を 3675万円(消費税を含む。
)とする本件建物の撤去工事請負契約を締 結し,平成16年1月7日,上記撤去工事請負契約の請負代金を222万 1800円(消費税を含む。
)増額する変更契約を締結した。
上記撤去工事は,同月15日に完了し,本件建物は廃棄された。
Aは, 同月23日,その契約代金である3897万1800円について支出命令 を発し,同年2月10日,上記代金が支払われた(以下「本件支出」とい う。
)。
本件建物の廃棄当時の残存価値は,1億6271万4944円であった。
ウ郡山市は,平成15年12月18日,B大学との間で,郡山市による同 大学薬学部設置に際し,本件土地を30年間無償で貸し付けること,設置 に要する費用の一部として9億円を補助することなどを内容とする「B大 学薬学部設置に関する基本協定書」を取り交わし,本件土地を,期間を平 成16年1月1日から平成45年12月31日までとして無償で貸与する との契約を締結した。
(乙13の1・2) エその後,郡山市は,同大学薬学部誘致を断念し,平成16年6月2日, 同大学との間で,「B大学薬学部設置に関する基本協定及び土地使用貸借 契約の解消及び清算契約書」を取り交わし,同大学は,郡山市に対し,損 害賠償金として2億0168万6744円の支払義務があることを確認し た。
(乙27) オ同大学は,同月21日,東京地方裁判所に対し,民事再生手続の開始を 申し立てた。
郡山市は,上記民事再生事件において,2億0168万67 44円を再生債権として届け出た。


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その後,認可された再生計画において, 上記再生債権のうち1億9112万7407円を免除するものとされた。
4 (乙6) (4)監査請求等 原告らは,平成16年12月8日付けで,郡山市監査委員に対し,「B大 学薬学部設置に関する基本協定」の解消により,郡山市に生じた損害をAが 填補することを措置請求の内容として,監査請求をした。
郡山市監査委員は, 平成17年2月1日付けで,原告らの措置請求は理由がないとして,上記監 査請求を棄却した。
(甲1) 平成17年(行ウ)第10号事件原告らは,平成17年3月1日,平成1 7年(行ウ)第11号事件原告は,同月2日,それぞれ本件訴えを提起した。
2 争点 本件における争点は,Aが,B大学薬学部誘致に際し,本件建物の廃棄や本 件支出(以下「本件支出等」という。
)をしたことについて,同大学の財政, 財務状況等の調査義務を怠った違法があるか(争点1),本件支出等が違法で ある場合,郡山市が被った損害額はいくらか(争点2)という点にある。
(1)争点1(調査義務違反の有無)について (原告らの主張) ア郡山市は,B大学薬学部を郡山市に誘致するに際し,計算書類や貸借対 照表などの書類を同大学に提出させ,財政・財務状態を調査すべき義務が あった。
同大学は経理会計上不正を行い,不健全な財政の大学であったか ら,これを誘致すべきではなく,誘致のために多額の費用をかけて高額な 残価のある本件建物も廃棄すべきではなかった。
このことは調査により容 易に発見することができたが,Aは上記調査義務を怠って,本件支出等を 行い,郡山市に損害を与えた。
このため,Aは,郡山市に対し,損害賠償 責任を負う。
イB大学の財務状況の調査経緯について 被告は,郡山市が,平成15年7月7日,同大学から,監査報告書,消 5 費収支計算書,貸借対照表の総括表の各写し(乙2の1・2,3)を受け 取った旨主張するが,これらの書類を受領していたとの主張は信用できな い。
また,郡山市が「学校, 法人B大学「薬学部」新設基本計画」(乙7) を受け取ったとの主張も信用できない。
仮に,Aが同大学から提出を受けた上記監査報告書等を受領していたと しても,被告は,計算書類につき,同大学から提示を受けたが公表制度が ないなどの理由で提出を受けなかったと主張しているところ,上記監査報 告書等に加え,計算書類の提出を求めてこれらの書類に基づき調査をすべ き義務があるのに,これを怠った。
しかも,郡山市が,同大学から提出を受けた上記監査報告書等の記載に 照らせば,?消費支出計算書の記載からは,通常年度の経営は赤字経営で あったと見込まれたこと,?平成13年度と平成14年度の貸借対照表の 記載などからは,長期借入金によって不動産などの固定資産を増加させた ことが推測されるから,次年度以降,固定資産の減価償却によって資産が 減少し,収支が悪化することが容易に予測できること,?平成13年度か ら平成14年度にかけて長期借入金が約44億円も増加していることか ら,これらの返済が困難になると予測できること,?大学校舎を新設する ための資金の調達可能性について疑問があるというべきことなどが認めら れるから,Aは,これらの点について調査をすべきであった。
しかし,同 大学の財産状況に問題があることについて予見可能性もあったというべき であるにもかかわらず,調査を怠った。
Aは,郡山市議会議員に対し,平成15年8月18日,B大学薬学部設 置に必要な55億5500万円のうち,郡山市と福島県からの補助金を除 いた41億5500万円は,すべて寄付金で賄う旨説明したが,この説明 内容自体,同大学の財政負担なくして薬学部を設置するという不自然なも のであり,この点からも,Aは十分な調査をすべき義務があったにもかか 6 わらず,これを怠ったというべきである。
ウB大学から資金収支計算書の開示閲覧と提出を受けなかったことの問題 資金収支計算書は,当該会計年度に行った諸活動に対応する全ての資金 の動きを記録することによって,当該年度の収入と支出の内容を明らかに し,支払資金(現金及び預貯金)のてん末を表すものである。


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条例
条例等の規定 郡山市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例2 条は,地方自治法96条1項5号の規定により議会の議決に付さなければな らない契約として,予定価格が1億5000万円以上の工事又は製造の請負 を掲げ,同条例3条は,地方自治法96条1項8号の規定により議会の議決 2 に付さなければならない財産の取得又は処分として,予定価格が2000万 円以上の不動産若しくは動産の買入れ若しくは売払い(土地については,そ の面積が1件5000平方メートル以上のものに係るものに限る。)又は不 動産の信託の受益権の買入れ若しくは売払いを掲げている。(乙23) 郡山市事務決裁規程(平成6年3月31日郡山市訓令第3号)3条,別表 第2及び第3は,おおむね工事請負のうち2000万円以上5000万円未 満の起工の決定及び変更については助役の専決,普通財産(建物)の廃棄は 財務部管財課長の専決としている。